授かりし命をつなぐ道

紫微斗数鑑定をしながら、ヲシテ文献や大自然の法則について研究しています

紫微斗数の勉強について ① ~勉強に向いている方~

よく、自分は紫微斗数の勉強が向いているか聞いてこられる方がみえます。個人の命盤を見るとすぐに分かるのですが、今回は命盤関係なく、どのような資質があれば勉強に向いているか、そして、鑑定師に向いているかという点で書いていきたいと思います。

① 今まで学んでこられた知識を一度横において、まっさらにして貪欲に学べる方

世の中にはたくさんの自己啓発セミナーや、それにかかわる本、また占いや精神世界の本が存在しています。紫微斗数鑑定を受けられる方は、元々そのような世界に興味がある方が多いと思いますので、そこで学んだ知識や経験を基に理解しようとします。
これは、悪いことではなく人間は学習する生き物ですから、当然のことで頭の中に集積された知識や経験によって目の前の物事を見ていきます。簡単に言うと、「比較」をしながら物事を見てしまうということです。しかしあまりにもその比較が強すぎると新しい知識や技術はすんなりと入ってきません。

また、感情を持つ生き物ですから、「考え癖」のようなものがどうしてもあります。例えば、「自分に自信がない」という感情が強く自身に入っていたとしたら、ことあるごとにこの感情が出てきてしまいます。例えば中々覚えられなかったりすると、「自分は頭が良くないからだ」、また、他の人が自分より優れていると感じると「やっぱり自分はできない」と落ち込んでみたりということです。逆に非常に自分に自信がある方は、分からないことを認めたくなくて、誇大表現をしてしまったり、分かっているようなことを言って実は分かっておらず、適当なことを言ってごまかしてしまったりということもあります。大なり小なり誰にでもあることですから、決していけないことではなくて、「感情」があるため当然なことなのです。しかし、これが行き「過ぎる」と、勉強の妨げになります。周りと自分、また過去と今の自分を比較し「過ぎる」、自信がなさ「過ぎる」、自身があり「過ぎる」、という風に過ぎてしまうと、学習内容が真っ直ぐ入っていきません。これは紫微斗数に限らず、学校の勉強や資格取得の際の勉強でも同じことが言えます。

勉強に向いている方や伸びていく方の特徴といたしましては、

新しいことを学ぶのだから、分からなくて当たり前なので、頭と気持ちをまっさらにして一から学ぼうと気持ちと頭の中をその都度その都度切り替えられる人だと私は思います。そうすると、こちらが言わんとしていることが、真っ直ぐに入っていきます。要は感情やこれまでの知識が邪魔しないため集中できるということなのです。これが一番早く、新しいことを習得できるコツだと思いますし、勉強に向いている方だと思います。
特別なことではないのですが、感情に振り回されてしまうと中々できないことでもありますので、訓練が必要ですが、紫微斗数を学ぶ中で段々自分の感情がコントロールできるようになってきたというお声もよく頂きます。

② 人間に興味がある方


これが、私は一番大切だと思います。時々、人間に興味がなく人の気持ちが良く分からないという方にお会いすることがあります。これも良い悪いではなく、そういう人も世の中にいるのだということです。生まれつきそういう人もいれば、人間関係に疲れて自身の心をシャットダウンしているという場合もあるかもしれません。機械のことを勉強するのであればそれで良いと思いますが、それでもやはりその機械を使う人の気持ちというのを理解している人と、していない人が作るのとでは全然仕上がりが違うと私は思います。

要は人間に興味があるか否かは、相手やその背景に対しての「想像力」が働くか働かないかに関係してくるためです。

 

紫微斗数に関してはどうでしょうか。私は紫微斗数は「教育業」だと考えています。要は、人生どのように、そして日々どういう想いで生きていけば良いのかをお伝えする仕事だからです。鑑定や占いは当ててなんぼだという意見もあるかと思いますが、私はそのような考えは一切ございません。当てたとしても、日々どのように生きていけば良いか分からないままでは人は救われないからです。ですので、占いにしても鑑定にしても私は教育業だと考えています。

古来日本ではどういう時に占いが使われたかというと、「自分なりに努力はしたけれども、どうしてもその先の方法や進むべき道が分からない」という時に使われました。自然の法則に一番則った方法や手段を知るために占いを用いたわけです。

また宿命を見る命術はどういう時に使われたのかというと、その人の体質や性格、個性を把握しその人にとって一番合っている薬や施術法を探ったり、またはその人にとって良い生き方を伝えるものとして使われていました。

当たる当たらないの視点ではなく、進むべき方法を導いてもらうためのもの、これが本当の占いであり鑑定ですから、私は教育業、人育ての分野の仕事だと考えています。


「教育業」であるなら、人という生き物に興味があることが大前提です。個人的な噂やゴシップに興味があるのでは決してなく(それはむしろいらないと思います)、人間の持つ悲喜こもごもの感情を理解したり、また紫微斗数は先祖のこともよく出てきますから人生の背景など理解することが必要だと私は考えるためです。

命盤を解読するためには、まず知識やロジックを学ぶことが当然必要なのですが、それを実際の人生に照らし合わせると、どのように出てくるかは人それぞれです。

例えば風邪を引いたといっても、人によって症状が様々なのと同じで、医学書に書いてある症状がそのまま出るとは限らないのと同じです。

人によって出てくる「差異」をつかむためには、やはり人に興味があることが前提だと私は考えます。

以上の二点が紫微斗数の勉強に向いている方だと思います。もちろん、紫微斗数に興味あることは言うまでもありません。