授かりし命をつなぐ道

紫微斗数鑑定をしながら、ヲシテ文献や大自然の法則について研究しています

鑑定内容 ~30代女性~③

前回の続きです。

R様の田宅宮は下記の通りです。

 


田宅宮はいわゆる家運を見る宮で、家の状態や家の中にいる人、または先祖のことや土地、墓なども見ます。少し視野を広げて、隣近所、親戚(近くに住んでいたら特に)を見ても良いです。結婚前でしたら実家のそれらを、結婚後でしたら配偶者の実家のそれらを見ます。大なり小なり、どこのご家庭も家の中でのトラブルは付き物ですが、特にR様の田宅宮を見ると非常に複雑なことが分かります。


まず男の星が二つ入っていますから、常にご家庭の中に男が二人いることが多い。例えば、お父さんとお爺さん・お父さんとR様の男兄弟などです。そして、生年四化Cに自化がついているため、そのうちのどちらかの一人(R様の命盤から見ると、年長者が家に残ります)が家を出る可能性が高いと見ます。自化Dですから、あまりよくない理由(トラブルやいさかい)の場合が多いでしょう。

さらにR様の命宮と官禄宮には→Bがあります。命宮は性格やR様がどのようなふるまいをするか、官禄宮は仕事の能力や取り組み方などを見ますが、それが田宅宮生年Bと連動します。命盤を最初見た際に、私は以下のような見立てをしていました。

① R様自身も家庭内の揉め事に巻き込まれることが多かった。
② R様は家庭のことになると、物言いや態度が強くなることが多い。
③ R様が強くなれたのは、家庭の問題があったからこそである。

①②は勉強をして、ロジック通りに読めばどなたでも導き出せる結果です。こういう部分を当たる当たらないという基準で見ると紫微斗数(欽天四化)は非常に当たる命術だと思います。しかし、これを当てたからと言って関心こそすれ、救いにはならないと私は常に考えています。

③はロジックを超えた私独特の見方になりますので、ご興味ある方はまた著書やブログに言葉や表現を変えて様々な形で書いていますのでお読み頂ければ幸いです。つまりR様の現在があるのは(逞しくキャリアを築いていこうとしている姿勢)、家庭のことでいさかいがあったり、様々な努力はしたがどうも家庭内でうまくいかないという経験が起因しての「今」なのだということです。もちろん、自身の自助努力もありますが、しかし、何かきっかけがあるはずなのです。それが田宅宮の生年Bだと考えて頂ければ分かりやすいかと思います。R様と同じような命盤を持っていても、全く違う「今」になっている方も当然います。例えば延々といさかいをし、家族を恨みながら一生を過ごすという方もみえるでしょう。

自身の経験や定めを良い方向へ生かすのか、生かさないのか。ここの果たし方如何(いかん)は命盤がどうなっていても選べます。定めの中をどのように生きていくのかということが、私たちは人生の中で問われているわけなのです。これが本当の開運だと私は解釈しています。どこかに行って祈って何とかしてもらうものではなく、定めを知り、そして捉え方を学び、自分で切り拓いていく(実践する)。これが本当の開運(=運命を切り替えること)だということです。

次が最後になりますが、家系の因縁にクローズアップして書いて終わりにしたいと思います。