授かりし命をつなぐ道

紫微斗数鑑定をしながら、ヲシテ文献や大自然の法則について研究しています

紫微斗数とは何か③「命宮」について


前回のブログでは、「たましい」のお話をさせて頂きました。

紫微斗数では12個の宮がありその中で「自分」のことを見る宮、(つまり自身の個性や考え方、精神状態などを見る宮)が3つあります。

それが「命宮」「疾厄宮」「福徳宮」です。

今回は「命宮(めいきゅう)」について書きます。

基本的に「命宮」というのは、自分の性格や授かってきた特性、生まれた時の環境などを見ます。しかし、一口に性格と申しましても、私達は多面的な生き物ですから一つだけの性格で生きているわけではありませんし、また相手も必ず自分と同じ方向を向いているわけではありません。

例えば

・子どもや部下に対しては嫌な感情(例えばイライラしたり、物言いがきつくなってしまったり)が色々出てくるのに、友人とはすごく穏やかに話することができる。

・自分は配偶者に対してすごく好意的な感情を持っているのに、相手は何故か自分に対して冷たい。

・家の中にいると穏やかに過ごせるのに外に出るとなぜかトラブルが多く緊張してしまう。

実際の人間関係のおいての悩みはもっと複雑だと思いますが非常に簡単なものを例として挙げました。しかしよくあることではないかと思います。本当はどのような人が相手であっても、お互い良い気分で対応できるのが理想ですし、またどこに行っても同じコンディションで生きていけるのが理想なのですが感情が色々出てくるため中々そういうわけにはいきません。

「命宮」の状態を中心にし、命盤全体の状態を見ると、なるほど象意が出ていることが多いです。鑑定に来られる方で「自分はそんなつもりはないのですが、人から誤解を受けることが多いんです」と言われる方もみえます。逆もしかりで、「自分は非常にネガティブ思考なんですが、人にはそう見られないので人間関係は良好です」という方もいます。
それは「命宮」を見ればわかることが多いのです。

人によってその傾向や定めが違うので、例えば同じようにスキルを身に着けたり、教育を受けてもどうしても、差や違いが出てきてしまうのは仕方がないことです。人との差を埋めていくために私たちは生きているわけでは決してないということと、
「苦手な部分を一人一人磨きに来ているのが人生なのだ」という認識に立つことがまず大切だと思います。苦手な部分ではあるけれどもそこを克服したり、また程よい関係で付き合うということを学んだり、また学んでいくことで何かを得ることもあるでしょう。皆さんの魂はそれぞれ、その部分を頑張ろう、磨きに行こう!と思って生まれてきたわけです。

「生を授かった大きな目的の一つ」だと考えて頂ければよいと思います。

そしてさらに大切なのは、人と比べてできたかできないかは全く関係がないということです。ですから、このような仕組みを知っておかないと様々な世間の情報や人間関係に延々と振り回されてしまうことになるのです。

次回は、「疾厄(しつやく)宮」について書きたいと思います。